港区の運河の裏の顔

seabasslive

2011年12月07日 16:11

只今、第4回定例議会の最中です。
議会における常任委員会の初日は議案に関係する案件の視察を行うことになっています。

建設常任委員会は運河の橋梁や護岸の視察と赤坂、六本木の再開発予定地の視察を行いました。

最初は日の出桟橋から東京都港湾局の用意した小型船3隻に乗り込みます。
僕は副区長と副委員長と一緒に一号艇。


東京港から狭い運河に入り、耐震基準に達していない橋の橋脚や、運河沿いに不法占拠している住居を視察します。
大正時代に起きた関東大震災では、護岸の70%が崩れ、護岸に建っていた建物も倒壊したと聞きました。
耐震補強されていない護岸や、区民の動線となっている橋の耐震補強や架け替えは急務です。


芝浦と港南を結ぶガス管が貫通している家。
当然ですが、このガス管が損傷すれば芝浦港南一体に影響します。
また芝浦小学校まで数十mの距離しかありません。


運河にはみ出した家は細い杭で支えられています。
下水は運河に直接流されているようです。


橋の橋脚には横に亀裂が入って、中の錆びた鉄筋がむき出しになっています。
区の管理する31の橋のうち耐震基準を見たしていない橋は10橋もあります。

都や区では、耐震調査の結果、危険と判断された橋や護岸の耐震計画を進めており、多くが平成27年度完成を目指しています。
しかし、不法占拠住民の立ち退きなどには歴史的な背景があり、交渉は難航が予想されます。

陸に上がってから、六本木と赤坂の再開発予定地の視察です。



バブル時代の懐かしい旧六本木プリンスホテル。
地域では、この辺り一体の再開発に向け協議を重ねています。

東京の街は、いつ来てもおかしくないと言われている首都直下型地震に備え、街全体の耐震性を高めるため、再開発や再整備を急いでいます。

規制の緩和によって民間活力を引き出す。
無駄を排除して財源を確保し、防災や教育などプライオリティーの高い案件に集中的に投資していく。
時代の大転換期に立っているという自分の責務を思うと身が引き締まります。

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