超高層住宅の防災対策

seabasslive

2009年01月30日 23:36


これが何かわかりますか?

ヒントは防災グッズです。

これは、
超高層住宅で、エレベーターが止まった高層階から怪我人や高齢者など
階段を歩いて降りれない人を座らせて降ろすための道具なのです。

こんなパイプ椅子みたいなのが20万円もするのにビックリ!
港区の防災課が見せてくれたのですが、申し訳ないけどナンセンス。
補助金貰っても、要りません。

口が過ぎる無礼をお許し頂きたいのですが
超高層住宅の住民に対して行政は災害時にマンションから避難せず篭城することを要求しています。

最新の耐震設計で作られた超高層住宅は最も安全な建物
そして、
高密度集合住宅ゆえに、面積に対する人口が多い。

超高層の住民が地上の避難所に出てくると、避難所が機能しなくなる。
だから、
建物から出てこないようにしてくれというのが防災計画の基本戦略。

それなのに、
こんなものを超高層住宅対策として考えているレベルに呆れてしまいました。

東京を大地震が襲ったとき
ガス、電気、水道などライフラインは寸断され
復旧まで7日以上かかると言われています。

一昨年までは3日とか言っていましたが
今は7日以上というのが常識です。


地上48階、160m、約1000世帯が住む超高層住宅

エレベーターの動かない超高層住宅に7日以上篭城するなんてありえない!
超高層住宅はエレベーターがあっての住居なのです。

篭城を要求するなら
エレベーターを稼動させることを前提に防災計画を組み立てるべき!


これはマンションの非常用発電機です。
電力供給が止まったとき、非常用電灯と非常用エレベーターを動かす電気を作ります。

しかし

保管してある燃料は、たったのコレだけ!

規制があって、わずか4時間ぶんだけしか備蓄できないのです。


更に欠点があります。
冷却水タンクにラジエターがないため、
連続運転は1時間くらいしかできないそうで・・・

今、芝浦アイランドでは自治会設立にむけ動いています。
自治会の防災担当理事をしている僕の課題は

全てのタワーの非常用エレベーターを1週間動かせる燃料を備蓄すること。
陸上は燃料保管に対する規制が厳しいので、規制の緩やかな海上に一棟あたり25トン、計100トンの燃料を備蓄するのが目標!

100トンって凄い量だと思うでしょう。
でも、船の世界じゃ大したことではないのです。
小型の燃料補給船が積んでいる量なのですから。

エレベーターさえ動けば、部屋に住めます。

後は、水と食料。

みなさん
遠洋漁業に出る船など、何ヶ月も海の上にいる船がどのようにして飲み水を確保しているか知ってますか?
昔は大きなタンクを積んでいたのですが、今は海水を淡水化して飲料水にしているのです。

今、海に囲まれた芝浦アイランドの防災計画を、海の利点を生かしてプランニングしています。
燃料の備蓄も、食糧調達も、飲料水の調達も、海から行うつもり。

東京で最も防災対策が進んだ島を目指します。

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